ブツ



月のキレイな夜でした



なんとなく月を見上げながら 夜道を散歩したくなって
晩飯を食った後、ジャンバーを羽織って家を出ました


程よい郊外の田舎道に 人はなく 俺の靴音だけが響きます


立ち止まり 月を見上げ 想う…



  「寒… 帰ろ。」



ゆっくりと家に向かって歩き出すと 後ろから足音が聞こえました
けっこうなスピードのようなので



  「ジョギングかな…?」



と思い、道を譲りながら振り返ると 駆け足で男が近づいてきます
男が俺を抜き去るのを待とうと思ったら、



  「はぁはぁ、追われてるんです。
   見ず知らずの方に大変申し訳ないのですが
   これを預かっていただきたいんです」



エスともノーとも言わないうちに
真っ黒い服で身を包んだ男は 俺の手の中に何かを押し込み握らせました



  「これは一体…」
  「出来れば私に替わって届けて欲しいんです
   頼みます、お願いです、届け主は…」
  「届け主は?」



勢いに押されてしまった俺は 
どうやらこれを届けなければならないらしい



  「あ、急がないとっ!
   開けてみれば届け主は分かりますから。
   どうかお願いします。」
  「え?」



男は近づいてきたとき以上の早さで俺のそばから離れていき 
静かな闇夜に消えていきました



  「なんなんだよ」



しばらく呆然とその場に立ちすくんでいると



ドカドカドカッ



入れ替わりに数人の男が俺に近づき 取り囲みます



  「今、男がここを通らなかったか?」
  「あ、黒い服の人のことかな?
   この先を左に行ったようですよ
   あの人、何かしたんですか?」
  「お前が知るべきことじゃない。この先を左だな」



どういう心境だったのか、
逆の方向を教えた俺は 早足で家に帰り さっき渡された物を見てみる





一体これは?



これは 何に使う物だ?



届けるって誰に?



開ければ分かるって…



「 C e O 」…



こんな物を欲しがる人物とは?





















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久しぶりにオール妄想記事を書いてみました



ってことで 


おまたせ けんちゃん、


ブツ出来たよ





コメント欄の質問の答えは 半角で【suimen】です