お母さん達



車のコマーシャルを見たんですよね
ミニバンって言うんですかね そーゆーの


何組かの親子が車に乗って
「広〜い」って はしゃいでるコマーシャルだったんですよ


その親子がね、って言うかお母さんがね、みんなキレイなのさ
「これはありえねぇ〜だろ」って思うじゃないですか


集まったお母さんが 全員キレイなんてありえないでしょ
「現実って知ってる?」とか思うじゃないですか





  「いくらコマーシャルだからって これはやり過ぎだよな」
  「そんなことないでしょ」
  「キレイな お母さんだけが集まってるのなんて 見たことないよ」
  「でも、キレイにしてるお母さんって集まるよ」
  「そうなの?」



  「結婚しても、子供が産まれてもさ、
   お化粧をするとか、キレイな洋服を着るとか
   美容院は東京まで行っちゃうとか…
   そういうお母さんって趣味が合うんでしょうね、集まるよ」
  「そういうモンかね…」
  「そういうモンよ」



  「じゃあ お前さ…」
  「ん?」 



  タイゴのお母さんと付き合いやめなよ」
   (↑ 心ばかりの伏せ字)



  「失礼にも程があるわよっ!!」




  「そうか?でもカンタのお母さんとの関係は絶たないとな」
  「いい加減にしなさいよっ!」
  「あの人は『女を捨てる』どころか『人間であることを捨てた』ろ」
  「男の子が4人も居れば多少はしょうがないでしょ」





  「あれはもう もののけ の類だぞ」





  「確かにあの人ほど一杯飲み屋の似合う主婦は知らないわね…」
  「だろ」
  「アタシも あと1人か2人 男の子が居たらそうなるのかしら…」
  「……。」
  「なによ、その目はっ」
  「…… いや、…」





  「もう もののけ だって言いたいのっ!」



  バシッ!!





  「いてぇなぁ〜」
  「言いたいことがあるなら 言いなさいよ 叩き斬るわよっ!」








  「お前は既に もののふ だよ」