手付かずの自然



   柔らかい日差しの中
   目を細めて
   手付かずの自然の中に身を置く


   眺める
   ただ眺める


   やがて 自然の息吹を感じ
   呼吸をゆっくりとするようになると
   この中に溶け込んでいるような気に なる


   何もしなくていい
   むしろ 何もしないでいよう


   この空間
   この時間


   ちっぽけな自分の存在を感じられなくなるほどに
   生命の力を感じよう


   さあ
   呼吸を ゆっくりと


   何もしない
   何も…











「いいから 早く草をむしってよ


 どうすんのよ この手入れをしてない庭


 何にもしないから こうなってんでしょ


 そんな所でボケッと突っ立てないで


 ほれ、軍手


 あっち側の 隆盛を誇る雑草のエリアは


 アンタの担当だからねっ」









   まだ 聞いたこともない動物の鳴き声だろうか?


   ここに来ると いつも新しい発見が…








 バシッ!!




「あいてっ!


 いきなり蹴りは無いだろうよ」



「カマとどっちがいい? は・た・ら・け」



「はい…」









誰だ ゴールデンウィークなんて作ったのは…



「それ終わったら洗車ね」
「だって、すぐに汚れるじゃんかよ」
「『だって』っていう返事はないっ!」